国産ハイエンドオーディオのAUDIO NOTE(オーディオノート)最高の音へのこだわりとは

アイキャッチ画像引用元:AUDIO NOTE 公式ウェブサイト

国内ハイエンドオーディオメーカーの一つでもあるAUDIO NOTE(オーディオノート)。オーディオマニアの中では知られたメーカーではありますが、国内メーカーでありながら国内よりも海外のオーディオファンに知られている印象がありますね。

AUDIO NOTEは音質は勿論ですが価格帯も最高クラスのメーカーと思われますが、同社の音へのこだわりの末、たどり着いた純銀の導電率、またその素材そのものの音の響きを徹底されたことを考えると納得です。

今回はそんなAUDIO NOTE(オーディオノート)の歴史やAUDIO LAND(オーディオランド)で買取させていただいた過去のAUDIO NOTE製品を紹介させていただきたいと思います。

AUDIO NOTEの歴史

画像引用元:AUDIO NOTE 公式Instagram

AUDIO NOTE 誕生

AUDIO NOTEの創業者である近藤公康氏は、アメリカのCBSと日本のソニーが合弁で立ち上げたCBSソニーの第1期生として入社し、録音機材の開発に携わっていました。近藤氏は大手レコード会社のエンジニアとして知識を得ながら、昇圧トランス用の導体を金属の中で最も導電率が高く、素材そのものの響きが美しい純銀線にすることで抜群の音質改善を実現しました。そして1976年に独立し、目黒の不動前駅付近にAUDIO NOTEを設立(1979年に株式会社化)しました。

 

銀線へのこだわり

AUDIO NOTEの最初は、MCステップアップトランスやプリアンプなどの製造が主でした。初期はブランドの認知度が低く、経営上の困難に直面していたそうです。しかし、これらの状況にもかかわらず、近藤氏は理想の音を求める姿勢を崩すことなく、回路を複雑にする代わりに表現力豊かな素材の追求に注力しました。

そして、世界初となる銀線を使用したオーディオ機器を開発しました。これは非常に画期的な進展でした。通常、電気回路には銅線が使用され、電気伝導度が数%向上するものの、銅のコストの約100倍にもなる銀を使用しようとするメーカーは他にはありませんでした。経営的には冒険的な選択とも言える状況でしたが、AUDIO NOTEは音楽の感性を伝えるために銀の表現力を捨てることなく、納得のいく製品を生み出すために銀線を採用し続けました。

 

海外市場の発展

AUDIO NOTEにとっての転機は、英国の代理店がAUDIO NOTEの心意気と製品の表現力に感銘を受け、積極的な営業展開を行い、英国や米国のオーディオ専門誌にも取り上げられたことでした。これにより、海外でAUDIO NOTEのブランドが強く支持され、特にアンプなどの製品の輸出が増加し、経営も安定していきました。

同時に、近藤氏は音に対する熱い情熱を引き継ぐことのできる後継者を育てることにも力を入れていました。現在の社長である芦澤雅基(アシザワ マサキ)氏は、音響関連の学校で近藤氏が講義していたことから知り合い、AUDIO NOTEでアルバイトをしていました。芦澤氏は卒業後に他のメーカーで働いていましたが、近藤氏の「世界最高のオーディオを作ろう」という誘いに応じ、1990年にAUDIO NOTEのチームに加わりました。

 

ONGAKUの成功

AUDIO NOTEの現行製品ラインナップの基盤となったのは、1989年に英国で発売された「ONGAKU」と呼ばれる真空管アンプでした。このモデルはもともと外洋クルーザーに搭載するために特注されたものを一般向けに展開したもので、非常に贅沢な仕様でした。近藤氏がデザインしたこの大型の211直熱3極管シングルは、直熱3極管の特有の音色を重視し、純銀線で巻かれた出力トランスや純銀箔コンデンサーなど、コストを度外視した素材を採用していました。プリアンプ機能も組み込まれ、その価格が驚きの3万ポンドであったことも注目されました

1997年には海外市場を拡大すべく、代理店(AUDIO NOTE UK)との提携を解消し、「KONDO」のブランドで海外展開することになりました。

 

近藤氏から芦澤氏へバトンが渡る

代表取締役 芦澤雅基氏(右)と商品開発 チーフデザイナー 廣川嘉行氏(左)

画像引用元:Phileweb

芦澤雅基氏は1967年に神奈川県横浜市で生まれ、幼少時から楽器に親しんでいました。中学時代には友人と共にバンドを結成し、演奏活動に情熱を注いだそうです。最初は家にあるコンパクトステレオでレコードを聴くようになりましたが、1本の針から右と左で異なる音が出る仕組みに興味を抱き、技術に傾倒。また、バンド活動を通じてエフェクターの自作にも取り組んでいたそうです。

1990年にAUDIO NOTEに正式入社した際は、会社の規模が最も小さかった時期であり、従業員は彼と吉田志朗氏(熟練のトランス職人)の2人だけでした。当時のオーディオノートはスピーカーの製造やYL音響の修理なども手がけ、時折、オーダーで管球アンプを製作することもありました。

長年病を患っていた近藤氏は、後継者として育てていた芦澤氏を2004年に社長に擁立し、自身は会長として先導していました。それから間もない2006年、ラスベガスのオーディオイベントで近藤氏は急逝し、会社とオーディオ業界にとって重要な指導者を失いました。そして、芦澤氏はためらうことなく近藤氏のオーディオ哲学を引き継ぐことを決断。AUDIO NOTEの設立は、「音楽再生の美しさを極限まで追求する」という簡潔で果てしない理念に基づいており、これを受けて新たな章がオーディオ・ノートで始まりました。

 

AUDIO NOTEの製品へのこだわり

画像引用元:AUDIO NOTE 公式ウェブサイト

オーディオ・ノートの製品は、本来の音楽を忠実に、正確に再現するという哲学に基づいています。この理念を実現するためには、高い感受性と洗練された回路技術、正確な設計が何より重要であると考えられています。ここで言及されている「正しい設計」とは、信号の歪みを調整するために複雑な回路を追加するのではなく、理想的なシンプルな回路を使用して目指すことを指しています。ただし、このシンプルさゆえに手間がかかります。一つのアンプを製作する際には、試作を行い動作を確認した後、回路部品を再選定し、再び試作を行うなど、慎重な作業が必要です。このプロセスは場合によっては数か月にわたることもありますが、その積み重ねが製品の品質向上につながっています。

芦澤社長によれば、「オーディオ・ノートの製品は音楽を楽しむためのツール。電気特性が向上して低音や高音の再現範囲が広がっても、音楽として聴いたときにバランスが悪いと感じる場合は、それは意味がなく、低音、中音、高音それぞれの量感が調和し、深みのある音を求めているのが私たちの理念です。」と述べています。この考え方は、部品の選択にも現れています。電気特性だけを重視する設計思想では、主要な部品に予算を注ぐことがあるかもしれませんが、オーディオ・ノートは機器全体のバランスに重点を置き、他社が度外視することの多いハンダまで銀入りのものにしているなど、徹底的な商品づくりを行っているそうです。

オーディオ・ノートでは、振動が発生しないように設計された構造の銀箔を使用したコンデンサーや、銀線を巻いたトランス(変圧器)などの部品も自社生産しています。オーディオ界でもデジタル化が進む中、オーディオ・ノートは一貫した手作りで製品を製造し、アナログ回路技術の重要性を強調しています。

 

買取させて頂いたAUDIO NOTE製品のご紹介

AUDIO NOTE 2001-4612 ユニット内蔵 大理石スピーカー

オーナー様が特注で作られたエンクロージャーに組み込んだシステムです。フロント部は御影石となっており、圧倒的な存在感で、高さ85cm×横65cmのサイズでありながら重量は114kgと超重量でした。

 

KEGON

オーディオノート社の300Bプッシュプル真空管ステレオパワーアンプです。
非常に珍しく、当店でも唯一の買取でした。現在は製造終了しているモデルになります。

 

2001-38

オーディオノート社の38cmユニットです。
オーナー様は納品時、前社長の故近藤氏より納品いただいたものだと私どもに説明いただいた貴重なユニットでした。

 

その他の買取製品

AUDIO NOTE「SORA」

AUDIO NOTE「AN-S6」

AUDIO NOTE「300B SL 選別品」

 

2023年 AUDIO NOTE 新社屋が完成

画像引用元:AUDIO NOTE 公式Instagram

14年間にわたり、ハイエンドコンポーネントの開発拠点として活動してきた鹿島田工場から、新たな社屋が川崎市の溝の口駅近くに移転しました。具体的には、2022年9月からリフォームが開始され、2023年1月半ばに待望の完成を迎えました。この新社屋の移転により、事業の拡大と新規事業の展開に向けて、以前の施設の2倍の広さが確保されました。

2階に設けられた試聴ルームは、日本音響エンジニアリングが設計・施工を手掛け、その品質は日本音響の専門性により確かなものです。壁内の施工や柱状拡散型ルームチューニング、AGSによる緻密な調整の効果により、非常に調和したバランスが感じられる空間に仕上げられています。商品開発チーフデザイナーの廣川さんによると、この新しい試聴ルームでは63Hzから8kHzの範囲でほぼフラットであり、残響時間は0.2秒という素晴らしい実測値が得られているそうです。

この新しい試聴室での聴き比べにより、今後もオーディオ・ノートが感動を与える製品を生み出していくことが期待されますね。これからのオーディオ・ノートのサウンドに注目しましょう!

 

オーディオ機器の高価買取はオーディオランドにおまかせください!

オーディオランドでは豊富な買取実績知識で安心して買取依頼いただける努力をしております。皆様が大切にされてきたオーディオをプロがしっかりと査定しどこよりも⾼く買取いたしますので、AUDIO NOTE(オーディオ・ノート)やその他のオーディオ機器の買取はオーディオランドにお任せください。

オーディオランドの「AUDIO NOTE」買取実績は「こちら」をご覧ください。

今年も冬の寒さが始まりました。
皆様、お身体にお気をつけて、あたたかくお過ごしください(^^)

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