JBLの【名機】といえばParagon(パラゴン)。鳴らしてよし、飾ってよしの秘密はどこから?
オーディオ好きの方が一度は名前を聞いたことがあるであろうJBL社の名機Paragon(パラゴン)。
当店でも年間数点入荷しますが、人気の為すぐ売約済となってしまいます。
今回のブログでは、そんなJBL社を代表するスピーカーシステム、パラゴンの秘密をご紹介いたします。
JBL社の基礎知識
JBL(ジェイ ビー エル)は、1946年にJames B. Lansing(ジェームス・B・ランシング)により設立された世界有数の音響機器製造会社です。
アメリカ合衆国カリフォルニア州ノースリッジに本拠地を置き、家庭用オーディオ、ホームシアター、カーオーディオ、マルチメディア用などの民生機器から、世界中の映画館、スタジアム、コンサートホール、そして放送局やレコーディングスタジオなどが対象となる業務用機器の製品を手掛けています。
スピーカーの構造や素材等、多数の革新的な技術を開発し数々の賞を受賞。
その技術力、知識を注ぎ込んだハイクオリティの製品はあらゆる音楽場面の定番スピーカーシステムとして世界中で活躍しています。
パラゴン 初期、中期、後期モデル
パラゴンは、1957年に当時レンジャートーン・コーポレーション(Rangertone Corporation)のオーナーであったリチャード・レンジャー(Richard Ranger)の原案が元となり開発されました。
2ウェイ機が主流だった当時に、JBL社初となる3ウェイ機の発表は革命的なものでした。
パラゴンは1957年から1983年までに約1,000台が製造され、1988年に最後の在庫一台が販売されました。
日本国内への流通は、山水電気が1965年に輸入したのが始まりと言われています。
パラゴンの構成は初期、中期、後期と大きく分けて三つ。ちなみに初期は日本での正規輸入品はありません。
まず、初期の「D44000」は低域に150-4C(35cmコーン型ウーファー)、中域にドライバー375とH5038Pホーン、高域に075を搭載しています。ネットワーク部分にはN500HとN7000が採用されていました。
次に、1964年以降に発売された中期「D44000」では、低域にLE15Aが使用され、エンクロージャーの素材は合板からパーティクルボードに変更されました。
そして、後期の「D44000WXA」。こちらのウーファーはアルニコマグネットのLE15AからフェライトマグネットのLE15Hに変更され、中域のドライバーユニットにおいてはエッジにダイアモンドパターンを使用した376が採用されました。
パラゴンの内部構造
パラゴンの内部構造は非常にユニークで、左右のS字型低音ホーンが一体となり、左右先端に3ウェイユニットを配しています。中央には半円形の響板を設置し音場の拡大を実現しています。
このような特異な構造であるステレオ用オールホーンスピーカーは、世界で唯一パラゴンだけではないでしょうか。
それでは、ここからはオーディオランドの社屋にあるパラゴンを見ていきましょう♪
パラゴン(正面)
パラゴン(正面・響板なし)
パラゴン(横)
パラゴン(後面)
パラゴン(響板)
このように、響板の木目によっても全体の雰囲気が大きく変化します。
これもパラゴンならではの魅力のひとつですね。
最後の一人となったパラゴン制作職人は日本人だった
パラゴン製造には高い技術を持つ木工職人を必要とし、一つひとつが全て職人の手作業で制作されていました。
JBL社においてただ一人残った職人は、なんと日本人らしいですよ。
この希少なスピーカーは誰でも制作出来るわけではなく、日本人の最後の職人が引退した1983年にパラゴンの製造が終了しました。この様な背景からも日本人とParagonの関係も近いのかもしれませんね。
ジャズ喫茶によくある機器
パラゴンは全国のジャズ喫茶に置いてあることもよくあります。
パラゴンの音を気軽に味わいたい、雰囲気を感じたい。そんな貴方はパラゴンが置いてあるジャズ喫茶に訪れてみるのも良いかもしれませんね。
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