スピーカーのサランネットは外す?外さない?メリット・デメリット踏まえてお好みで楽しもう!
皆さんはオーディオのスピーカーに付いているネットのようなものの名称をご存じでしょうか?
これは「サランネット」と呼ばれるものであり、スピーカーの一部として音質にも影響する重要な役割を担っています。
しかし、このサランネットが取り付けられていないスピーカーを見かけたことがありませんか?
この記事では、このサランネットについてご紹介していきます。
サランネットはオーディオの一部としてどのような役割を担っているのか?
なぜサランネットを外している人がいるのか?
このような疑問を解消していきましょう!
目次
サランネットの役割
まずはサランネットの役割についてご紹介していきます。
前述した通り、サランネットはオーディオの一部として重要な役割を担っています。
その役割として、主に2つの点が挙げられます。
①スピーカーの保護
②音質の調整
以下では、これらの役割について詳しくご紹介していきます。
スピーカーの保護
2つ目の役割は、スピーカー自体の保護です。
サランネットを通して聞く音はスピーカーからダイレクトに私たちの耳に伝わる音の波動ではありませんが、レコーディングでヴォーカルのマイクにネットがついているように、サランネットはスピーカーの劣化を保護しています。
何気なくサランネットを外してみると意外にもホコリがついていた!なんてことはありませんか?
スピーカーも繊細な機械ですので、湿気やホコリによってコーン紙が劣化してしまうこともおおいにありえます。
これを防止することは、サランネットの重要な役割の1つなのです。
お子さんやペットをお持ちの方ならわかると思いますが、彼らは何にでも興味を持ちます。
これはオーディオに対しても例外ではありません。
もし子どもやペットがオーディオのある部屋に入った場合、そのスピーカーを傷つけたり汚してしまうなどのハプニングが生じる可能性が十分にあります。
そのような事故でスピーカー本体を破損させないようなリスクヘッジをサランネットはしています。
ちなみにサランネットのメンテナンス方法はこちらの記事にてご紹介しております!
音質の調整
1つ目の役割は、スピーカーの音質の調整です。
スピーカーを注意深く観察してみるとわかりますが、サランネットは名前の通り、細かい網状の布になっています。
スピーカーから発せられる音はこの細かい網の隙間を通って私たちの耳に届くのです。
つまり、サランネットの細かい網がスピーカーから発せられる音を精密に調整しているということです。
もしサランネットがなければ、特にヴァイオリンのような高い音がスピーカーから発せられたとき、メーカーの意図とは少し違った音質を体験する可能性があります。
微々たる違いかもしれませんが、サランネットには音質のバランスを整える役割があるのです。
サランネットは外したほうがいいのか?
さて、ここまでサランネットの役割についてご紹介してきました。
しかし、テレビドラマや映画を見ていると、スピーカーが登場した際にサランネットが装着されておらず、スピーカーが露出された状態のものをよく見かけませんでしょうか?
オーディオ好きの中にはスピーカーの劣化は覚悟の上でサランネットは付けない派の方もいらっしゃいますよね。
ということは、サランネットを外すことには何らかのメリットがあるのだと考えられます。
しかし、サランネットがオーディオの一部として重要な役割を担っているということも事実です。
では、サランネットは外したほうがいいのでしょうか?それとも外さないほうがいいのでしょうか?
結論から述べますと、サランネットを外すか外さないかは個人の好み次第です。
好きにしていただいてけっこうです、笑。
つまりサランネットには一長一短の要素があり何を選択するかによるのです。
そこで、以下ではサランネットを外すメリットとデメリットをご紹介いたします!
サランネットを外すメリット
サランネットを外すメリットは主に以下の2つが挙げられます。
・音質がクリアになる
・スピーカーユニットが見えてかっこいい
以下では、これらについて詳しくご紹介いたします。
音質がクリアになる
サランネットは細かい網目によって音を拡散させるため、音が若干くぐもって聴こえることがあります。
特に高域の音は吸収されやすいため、音がより濁って聴こえてしまいます。
しかし、サランネットを外せば、音を妨害するものがなくなるため、音がクリアに聴こえるようになります!
メロディーやベースの音などに聴き入りたい方、オーディオのすぐ傍で音楽を聴きたい方は、サランネットを外して聴くとより楽しめるかもしれませんね。
また、スピーカーを調整する際にはサランネットを外しておきましょう。
サランネットを外した本来の音を確認した上で、サランネットを装着した状態と外した状態音で調整すると、うまく調整することができるはずです。
スピーカーユニットが見えてかっこいい
複数のスピーカーがそれぞれの音域を担当することによって、奥行きのある音を奏でるものがあります。
この複数のスピーカーの組み合わせのことをスピーカーユニットと呼びます。
では、このスピーカーユニットのサランネットを外して見せることには何の利点があるのでしょうか?
それは、所有者の人格をさりげなく表現できるという点です。
洗練されたオーディオデザインのインテリア的な要素が加わり、所有者が音楽にこだわりのあるオシャレな人間であることをアピールすることができます。
また、ハイエンドオーディオのスピーカーは、デザインも各メーカーがこだわりぬいたメソッドが体言されています。
そんなスピーカーのかっこいい部分を隠しておくのは少し勿体ない気がするのは私だけでしょうか。
家に客人が来たときに、オーディオに明るくない人でも「このスピーカーおしゃれですね」と一言言ってもらえると嬉しいですよね。
自己満足と言ってしまえばそれまでですが、こういった視覚的な要素も音楽を楽しむ演出を後押ししてくれると思います。
サランネットを外すデメリット
サランネットを外すメリットがあれば、デメリットも存在します。
そのデメリットとは、主に以下の2つになります。
・高域の音がキンキンと感じる
・スピーカーが劣化する可能性がある
デメリットも同じように詳しくご紹介していきます。
高域の音がキンキンと感じる
上記で述べた通り、サランネットの役割の1つは音質の調整でした。
つまり、サランネットを外すと音質はクリアになりますが、音がダイレクトに耳に飛んでくるようになるため、本来吸収されるべき高域の音によって不快感が生じることがあります。
たとえば、ソプラノ歌手によるオペラ歌唱やヴァイオリンの演奏などに対してキンキンと感じることがあるでしょう。
クリアな音質で音楽を聴きたいけれど、キンキンとした音が苦手という方は、高域がメインの曲を聴くときだけオーディオにサランネットを取り付けるとよいでしょう。
スピーカーが劣化する可能性がある
これについても上記で述べた通り、サランネットのもう1つの役割はスピーカーの保護でした。
しかしサランネットがなければ、スピーカーがホコリや湿気にさらされ、本来の音が出なくなる可能性があります。
さらに、万が一オーディオに衝撃を与えたり落下させたりした場合は、スピーカーが破損し、オーディオとしての役割を果たせなくなることも想定されます。
このような事態に陥らないためにも、以下のような対策を講じることをオススメします。
・音楽を聴かないときはサランネットを取り付けておく
・子どもをオーディオのある部屋に入れるときはサランネットを取り付けておく
・ペットをオーディオのある部屋に入れないようにする
・ペットと音楽を聴きたいときは常に抱っこしておく
一番安全なのはサランネットを取り外さないことですが、クリアな音が好きな方やメーカーのデザイン哲学や世界観を楽しみたい方は、サランネットを外すことに伴うリスクを可能な限り削ってから行動に移しましょう。
サランネットに高域が吸収されるのを見込んで調整されているものもある
上記でも述べましたが、サランネットは音を吸収してしまうため、特に高域の音がくぐもって聴こえることがあります。
しかし、高級オーディオは高域の音がサランネットに吸収されることを見込んで調整されていることが多いです。
そのため、高級オーディオを購入すれば、サランネットを外さなくても十分に音楽を楽しむことができますし、むしろメーカー側も外さないことを推奨しています。
それに、サランネットを外してしまえば、かえって高域の音がキンキンと気になったり、せっかく高く買ったオーディオのスピーカーが劣化・破損するリスクが生じたりしてしまいます。
音楽をより深く楽しむために、高級オーディオの購入を考えてみてはいかがでしょうか?
まとめ
いかがだったでしょうか?
この記事では、サランネットの役割やサランネットを外すことのメリットとデメリットなどをご紹介してきました。
以下に、この記事でご紹介してきた内容をまとめます。
・サランネットの役割は音質の調整とスピーカーの保護
・サランネットを外すメリットは音質がクリアになることと所有者の人格が表されること
・サランネットを外すデメリットは高域の音がキンキンと感じることとスピーカーが劣化・破損するリスクがあること
・サランネットを外すべきかどうかは個人の好みと聴く音楽による
・高級オーディオならば、サランネットを外すことなく十分に音楽を楽しめる
繰り返しますが、サランネットを外したほうがいいかどうかは個人の好みであり、ケースバイケースです。
いくつかの曲を聴き比べるなどをして、自分にとってどのような曲のときにサランネットを外したほうがいいのかを検討してみましょう。
また、こだわりが強い方ですと、自分でオリジナルのサランネットを作成して、スピーカーの音質や外観をアレンジされている方もいるようです。
皆様もスピーカーのサランネットを上手に活用して、より自分好みのオーディオライフを楽しんでみてください!