入手困難のリールテープデッキ、Technics RS-1800(U-76)が驚きの買取価格に!!

Technicsの究極のリールテープデッキのRS-1800。貴重な機材を先日オーディオランドにお譲り頂きました。最近、人気再燃から高騰が続くオープンリールデッキ、以前当ブログでもTRK-339の買取実績をご紹介させていただきました。(TRK-339の買取実績ブログはこちらです)
Technics のステレオテープデッキといえばやはりRS-1500Uが有名ですね。そしてRS-1500Uに改良を加えて発売したのがRS-1800です。RS-1800は新時代のオープンリールデッキとして登場以来、テクニクスのオープンリールデッキの印象を革新した、シングルキャプスタン・クローズドループのアイソレートドライブ方式と呼ばれるトランスポートを採用した最高級モデルです。2トラック76cm、38cm、19cmの3スピード仕様の業務用規格に沿った製品で、テクニクスが業務用デッキの領域に進出するための第一モデルとも言われています。さて、今回のブログではテクニクスのオープンリールデッキで有名なRS-1500Uと、その発展型として最高峰モデルの地位を占めたRS-1800を深掘りし、今後のオープンリールデッキの中古市場の傾向も含めてご紹介したいと思います。

画像引用元:TheVintageKnob.org

RS-1500U

1976年に発売されたRS-1500Uは、テクニクスのテープレコーダー開発部門の技術が結集したと言われる一流の2トラックマシーンです。非常に充実した性能を持ちながら、独自性も豊かで、さらにそれらが高いテクノロジーで実証されています。RS-1500Uの象徴としては、テクニクスがアイソレートループ方式と名付けた独自の走行系です。この優秀なヘッドハウジングの構成は、ハウジングの左側に4トラック再生用と2トラック消去用、右側に2トラック録音用と2トラック再生用のそれぞれのヘッドが装備されています。

テクニクスは1966年に発売したRS796Uで、走行系の中でヘッドを2つのキャプスタンとピンチローラーで挟むクローズドループ方式を国内で初めて採用しましたが、これまでのキャプスタンが2つあるクローズド・デュアルキャプスタン方式では、2つのキャプスタンをベルトなどで駆動するため、ベルトの厚みや硬度のバラつきによりテープ走行へ悪影響が出ることが弱点となっていました。加えて、2つのキャプスタンの間で起こる回転精度・直径・垂直度における誤差が発生することで相互干渉し、マイナスの影響が出る可能性があるという点もあり、この2つのマイナス面を取り除こうと図って開発されたのが、RS-1500Uに採用されたユニークな走行系のアイソレートループ方式です。

キャプスタンはピンチローラーよりも太い直径34mmのもので、大直径にすることにより加工精度の点で有利となりました。また、超精密ベアリングでサポートすることで高い精度を獲得し、テープ走行が38cm/秒速度の場合でもキャプスタンは毎秒3.55回転という低速回転となり、メカ的な振動やフラッタ成分が減少し、動作音が飛躍的に静かになりました。さらに、テープとの圧接面が広くなることでテープ駆動力が向上し、リール台のトルク変動によるテープテンションの変化の影響も受けにくいといった利点もあります。2つのピンチローラーがこの大直径キャプスタンを線対称ではさむ配置になるため、軸受けに不均衡な力がかからず回転精度への影響を低減できました。そして2ピンチローラーによるバランスの取れた走行により、安定的なテープテンション・ヘッドタッチが実現されています。

全てのモーターは、ダイレクトドライブ方式の老舗ならではのDD(ダイレクト・ドライブ)方式が採用されています。キャプスタンの駆動には、FG(周波数発電機)によってキャプスタンの回転数を検出し、水晶発振器から得られる基準周波数と位相比較するクォーツロックが取り入れられ、より高い回転精度を獲得しています。

バイアス3段、イコライザー3段の切換えスイッチを搭載しており、またLED照明によるストロボを採用しているため、視覚的に秒単位の速度偏差を確認できるようになっています。

RS-1500U定格

●形式:ステレオテープデッキ
●トラック形式:
2トラック2チャンネル録音・再生
4トラック2チャンネル再生
●ヘッド構成:
録音 高硬度パーマロイ
再生 高硬度パーマロイx2
消去 ダブルギャップフェライト
●使用モーター:
クォーツロック電子整流子DDモーターx1
電子整流子DDモーターx2
●テープ速度:38cm/s、19cm/s、9.5cm/s
● 周波数特性:38cm/s:30Hz~30kHz ±3dB
●SN比:60dB(JIS)
●ワウフラッター:38cm/s:0.018%(WRMS)
●入力感度/インピーダンス:
Mic:0.25mV(-72dB)/400Ω~20kΩ
Line in:60mV(-24dB)
●出力レベル/インピーダンス:
Line out:420mV(-7.5dB)/22kΩ以上
Headphone:60mV
●使用半導体:
トランジスタ:248個
IC:10個
ダイオード:75個
その他半導体:7個
● 電源:AC100V、50Hz/60Hz
DC24V
●消費電力:55W
●外形寸法:456(幅)x443(高さ)x257(奥行)mm
●重量:約23kg

 

RS-1800

RS-1800はRS1500Uの発展型としてテクニクスの技術陣が究極のテープオーディオを目指して開発した2トラック76cmテープデッキです。

テープトランスポート部とエレクトロニクス部はセパレートした構成となっています。トランスポート部はRS1500Uから継承したシングルキャプスタン・クローズドループ方式のアイソレート型ドライブで、4ヘッド構成が採用され、キャプスタンは非常に直径が大きく、クォーツロック型モーターでダイレクトドライブされています。同様にダイレクトドライブ方式を採用したサプライ側とテイクアップ側のリール駆動用モーターは、サーボ方式のテンションコントロール用にも使用されています。また、ヘッドブロックは着脱が簡易で、録音と再生ヘッドには76cm使用時でもコンター効果が小さいシェイプを持つセンダストヘッドを初めて使用しています。

マイクロコンピューターを取り入れて各々のオート化を実現したのも、RS1800の特長です。トランスポート部の左下サイドにはデジタルディスプレイが設置されており、時間を示すテープカウンターは各速度でリアルタイムに表示し、タイマーカウント、テープ速度 /速度偏差、ピッチ可変量の表示機能を持っています。また内蔵発振器を用いて使用テープにベストなバイアスとイコライザーを選択する、オートバイアス・オートイコライザー、オートプレイ、オートストップ、オートロケーターなどを装備しています。

テープ走行系のコントロールは、押しボタンで操作するエレクトロニクス方式ダイレクトチェンジ型です。この方式ではスピーディーな操作が可能で、ストローク0.8mm押圧100gの軽快なスイッチ操作と、エレクトロブレーキ効果でテープにダメージを与えることなく、FFまたはREWからいきなりPLAYボタンを押しても問題のないダイレクトな動作切換が実現されています。レベルメーターにおいては、VU指示とピーク指示に切替ができ、バイアスメーターとしても使用できるようになっています。

入出力関係は、業務用途も考慮した設計のためマイク入力は内蔵せずライン専用で、プロ仕様の平衡型のキャノンコネクタと不平衡型のピン端子が装備され、切り替えて使用するようになっています。出力は業務用にもアマチュア用にも順応するよう、平衡型+4dBmと不平衡型0.775Vという設計です。バイアスとイコライザーは独立した連続可変型で、内蔵された100Hz、1kHz、10kHz、20kHzの4スポットの発振器により、使用するテープにより最適なバイアスとイコライザーが選択されるオートバイアス、オートイコライザーが搭載されています。さらに、マニュアルに設定しテープの特性を活かした音質を生み出すことも可能となっています。

RS1800のアンプ部は76cm/秒に対応した専用設計の強力なもので、出力段にSEPP回路を採用することでダイナミックレンジの広い音を忠実に再現できるうえ、録音アンプにはフェイズリニア回路を採用し、双方に高いリニアリティを実現しています。このようにRS1800のアンプ部はRS1500Uとは抜本的に設計が異なるため、音質においても一般のアマチュア用とは相違なるダイナミックでプロ等級に肩を並べる高品質なサウンドを実現しています。

 

RS-1800定格

●形式:アイソレートループD.D方式ステレオテープデッキ
●トランスポート:アイソレートループ方式
●トラック形式:
2トラック2チャンネル録音・再生
4トラック2チャンネル再生
●ヘッド構成:
録音 SXセンダストヘッド
再生 SXセンダストヘッドx2
消去 ダブルギャップフェライトヘッド
●使用モーター:
キャプスタン部 クォーツロック電子整流子DD駆動システム
リール部 電子整流子DD駆動システムx2
●テープ速度:76cm/s、38cm/s、19cm/s
● 周波数特性:
76cm/s:30Hz~35kHz
38cm/s:30Hz~30kHz
●SN比:62dB(JIS)
● ワウフラッター:76cm/s:0.010%(WRMS)
● 電源:AC100V、50Hz/60Hz
●消費電力:約135W
●外形寸法:
トランスポート部 500(幅)x443(高さ)x347(奥行)mm
アンプ部 500(幅)x223(高さ)x389(奥行)mm
●重量:
トランスポート部 約36kg
アンプ部 約16.6kg

 

リールテープデッキの今後の市場傾向は!?

1979年に発売されたRS-1800は、当時の販売価格が950,000円でしたが、2年程前に中古品で100万円程度で取引されており、40年前の販売価格よりも高くなっていました。しかし今回、さらにそれを飛躍的に上回る価格で買取させていただきました。オーディオランドにお譲りいただいたRS-1800(写真掲載)は、メンテナンス歴がわかる状態で整備されておりましたので200万円オーバーで買取させていただきました。

RS-1800は、中古市場でほとんど出回ることがないモデルなので、今後も相場は上昇の傾向が続くかもしれません。

 

画像引用元:テクニクス公式ページ

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